- 生産工程-前編 -
ファミリア年中商品のベビードレスセット
150811
(ドレス・ツーウェイオール・帽子)
の生産においてのポイントを紹介いたします。
ドレスや帽子のレースや
オーガンジーの刺繍のあるパーツは、
柄をきれいに出すために1枚1枚手バサミで
裁断しております。
柄が見やすいよう
下に紺色の布を広げて
裾をきれいに揃え、
生地が薄く歪みやすいので
まっすぐに手で
慣らしてから
裁鎮(文鎮)
でおさえます。
前中心の柄が
ずれてしまわないように
テープで留めております。
型紙を置いて
外周をなぞります。
レースも同じように
印を付けます。
一枚一枚
ハサミで裁断して
いきます。
ツーウェイオール
(股下のボタンを留め変えると
ドレスオールにもカバーオールにもなる洋服)
はニット製品ですので伸縮しやすく
縫いずれや変形してしまわないように
一層気を付けて縫製しております。
ニット素材の製品は
身頃と袖や、
身頃と股ぐりのマチなど
パーツとパーツを接ぐ時に
主にロックミシン
(カットとフチかがりを
同時に行うミシン)
を使って縫います。
生地が伸びてしまわない
ように
熟練の感と技術で
縫製していきます。
袖口のゴムは
このように輪にしたゴムと
綿のテープを用意します。
中にゴムを包みながら
綿のテープを
縫い付けます。
裾のゴムは
端をしっかり
留めつけてから
袖口と同じように
テープの中に入れながら
縫います。
するとこのように
肌にあたる側がスムーズで
優しいだけでなく、
フリルにもなってかわいく
仕上がりました。
襟刳りをパイピングで
包むときには、
レースも一緒に挟みます。
厚みのある箇所は
外れたり
巾が変わってしまわない
ように目打ちで
調整
していく必要があります。
レースの出具合が均等か、
しっかり確認します。
ボタンをつけるために
一枚一枚確認しながら
印をつけていきます。
上前側に来るスナップを
機械で取り付けます。
きれいな仕上がりに
するために
もう一度
平らな所に広げて
印をつけてから
下前側の
スナップを
付けます。
オーガンジー、綿サテン、綿ローンと
異素材を重ねて縫製するため
ゆとりの入り具合が丁度良い見た目になるように
調整しながらの縫製になります。
帽子とベビードレスは
一人で一着の縫製をしておりますので
一つ一つその人の縫いの個性が出ているかも
しれません。
ギャザー
(縫い縮めたひだのこと)
を寄せる箇所は
本体、
ブリムと二か所ですが
レース、フリル、
オーガンジー、綿サテン、
綿ローンと重ねるパーツ
も
それぞれ一枚ずつ
ギャザーを寄せて
ふっくらと
した仕上がりに
しております。
寄せたあとは
測って寸法を確認します。
マチと本体を接ぎます。
ギャザー側は
綺麗なひだの
まま、
もう片側には
余計なタックやしわなどが
入らないように。
そのままアイロンをしても
頭のところの
収まりが
良くないので
マチの縫い代の山に
少しだけ
ギャザーミシンを
かけてからアイロンで
倒しており
ます。
小さな糸くずなどの
ゴミを布と布の間に
封入してしまわないように
こまめに粘着テープで
ペタペタします。
裏地と表地を袋状にして
帽子の口になるところに
リボンを縫い付けます。
この時レースを
巻き込んで
噛んだり
しないように
気を付けます。
噛んでないか、
レースのギャザーは均等か
いろんな
方向から
確認します。
中とじをして
裏地と表地の
縫い代をとめて
表に返した後に裏布が
ひっくり返ってくるのを
抑えます。
最後に返し口を
コバステッチ
(1~2mm巾ほどの
ステッチ)
でとめます。